季里が、逝きました。

先週の火曜日、3月20日に、うちの三女猫、季里が息を引き取りました。
というわけで、沙門のときのように、トップに写真を貼って喪中モード。
とはいえ、悲しみも癒えつつあるので、更新は普通にすると思いますが(というか普通の時点でかなり更新頻度低いですが(^^:)。背景の画像は、なんか猫のイラストが描きたくなって描いた、ヘンリー・メリヴェール卿風のドラネコ。特に意味はないです。


彼女のカラダが異変を起こしたのは、約一ヶ月ほど前。
ふと抱き上げたとき、やけに息を荒げて苦しそうにするので、風邪か何かかと思って医者に連れて行くと、胸水が溜まっているとかで、ほっとけば保って一ヶ月程度の命だと。
胸水を抜く処置をすれば、苦しいのは一時的に治るだろうけど、また溜まってくる可能性も高いし、肉体に負担がかかるし危険なのでオススメはできないと。


それでも、手をこまねいているのはいやなので、処置をお願いし、一度目は上手くいきました。でも、抜いた水を調べたりあれやこれや検査しても、胸水が溜まる原因は不明のまま、結局根本的な治療は何もできず。
また息が苦しそうになってきたので、やはり二度目の処置を行いました。


一回目よりも多めに水が抜けたとかで、お医者さん的には「上手くいった」とおっしゃっていて、実際呼吸自体は随分穏やかになって、ひとまず安心していたんですが。


どうやら、呼吸そのものはともかく、体力の方が保たなかったらしく、その翌日くらいから食事をろくに取らなくなり、元気がなくなっていきました。


もともと、あまり跳ね回る子でもなかったのですが、ますます動かなくなって、ほとんど床にしんどそうに寝ている状態。前足とか触ると、すごく冷たい。
食事を取らないので、2日ほど点滴に連れて行ったのですが。
元気を取り戻すことができず、妻に看取られながら、静かに息を引き取りました。


俺が家に帰ったとき、彼女は妻の膝に抱かれていましたが、表情は本当に穏やかで、冷たくなっているの以外は全然、生きてるときとかわらなくって。うそやん、生きてるときやって普通にそんな格好しとったやん、ってツッコミたくなるくらい。


翌日、ペット斎場に連れて行くまで、クッションで寝かしていましたが、本当に普通に寝てるみたいで。腐らないんだったら、このままずっと寝かしておいてあげたくなるような感じで。


彼女を見る他の猫たちも、なんだか考え込む風情でした。
一番涙を誘ったのは、ホルの仕草。
度々季里の枕元に来ては、顔を寄せて、舐めて、少し離れたところに座ってみたり。それをもう、何度も、何度も。悲しんでいるのか、それとも「起きて」って言っているのかはわかんないですが。
熊は、じっと、何かを考えるような顔で彼女を見つめて。急に、耳と目尻をきゅっと下げて、ひどく悲しそうな顔をしました。
琥珀は、何か異変が起こったことだけ理解しているようで、おそるおそる周囲を歩いたりしてました。


斎場の人たちはいい人で、我々がお骨を抱いて帰るとき、「ゆっくり休んでね、季里ちゃん」と声をかけてくれました。


沙門のときと違って、心の準備をする期間もあったし、お別れそのものに少しは慣れたところもあるんですが、それでも、お別れは寂しくて、悲しくて。
「今までありがとう」って言いたいのに、口に出そうとすると涙と鼻水も一緒にあふれ出してしまう。
彼女がいつも座っていたソファを見ると、つい彼女がいるような気がして、振り向くとやっぱりいなくて、すごく寂しくなります。


今はまだ、やっぱり、彼女に会いたいと思ってしまいます。
べたべたするのが大好きなホルなんかと違って、甘え方も控えめで、気が付くと膝に乗ってたり、パソコンいじってると、いつの間にか足下に来てこっちをじっと見つめてたり。
耳を触られるのが嫌いで、耳を撫でるとにゃーにゃー泣いて嫌がったり。
全部全部、とても愛しかった。
ありがとう、ありがとう。一緒にいられて、楽しかったよ。