どうにか20冊…

なんと三ヶ月以上ぶりの更新。読書冊数も壊滅的で、前回の更新時に「せめて20冊…」と書いたら、本当に今20冊目くらい(上下巻)の奴があるから厳密には21冊だけど。
まあ、あと1冊くらいは読めると思うんですけど。

謝罪代行社(ハヤカワ・ミステリ1850) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

謝罪代行社(ハヤカワ・ミステリ1850) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

かなり後になってから気がついたんですが、コレってポケミスと文庫の両方で出たんですねえ。値段も同じなのは笑った(笑)。
かなり評判が良かったので手に取ったわけなんですが、人称が独特で面白かったり、入り組んだプロットは面白いんですが、なんか登場人物が軒並み馬鹿(笑)。感情移入できなかったので、少ししんどいところはありました。だけど、「謝罪を代行する業者」という設定はなかなか趣深かったです。
謎解きはディナーのあとで

謎解きはディナーのあとで

 ドラマ化にあたって読んでみました。面白いけど、なんとなく読みづらかった。文体のリズムがなんとなく自分に合わない感じで。でも、小気味いい影山の安楽椅子探偵ぶり(厳密には、安楽椅子に座っているのはお嬢様であろうと思われますが)はステキでした。でも、「執事は主人に尽くすもの」というセオリーにはいささか反していたので、そこはちょっと嫌い。それにしても、ドラマの方はよくこの地味な推理をあんな楽しいコミック調活劇に仕上げたなあ、と感心します。明日は最終回か。
ロマンティックな狂気は存在するか (新潮OH!文庫)

ロマンティックな狂気は存在するか (新潮OH!文庫)

先日、春日さんの講演会を聴きに行く機会があったので、読んでみました。実は10年間積読にしてた。我々が抱く漠然とした「正気」と「狂気」の概念がいかに曖昧で、両者の明確な境界線など現実には存在しないことをわかりやすく解説する一方で、ミステリでよく出てくる多重人格や幻肢痛といった現象の現実(もしくは精神病理学上の取り扱い)も事細かに紹介。面白かったです。とりあえず、「ロマンティックな狂気は存在しない」というのが結論なんでしょうか(笑)
偉大なる、しゅららぼん

偉大なる、しゅららぼん

初めての万城目作品。いやあ、面白かった。それにしても、淡十郎のイメージが「3月のライオン」の二海堂晴信と非常に重なるように思うのは俺だけでしょうか。ちなみにラストでは泣きました。
徳川家康 トクチョンカガン 上

徳川家康 トクチョンカガン 上

徳川家康 トクチョンカガン 下

徳川家康 トクチョンカガン 下

 以前から読んでみたいと思いつつ、なんとなく後回しになっていた荒山版「影武者徳川家康」、読んでみました。自分は山岡荘八の「徳川家康」も「影武者〜」も読んでいないので、それらと比較してどうこう、ということは言えないのですが、大河小説と言うよりは幻魔怪奇の伝奇アクションとして楽しみました。いやあ、楽しかった。物語の本筋ももちろんですが、随所にちりばめられた荒山さんの茶目っけにくすくす笑い。「艮怒楼の錠」というネーミングにのけぞったのは俺だけではないはず。もう、憎いなあ。

 ちなみに、今読んでいるのは綾辻行人氏「Another」。分厚い割にサクサク読めるので、最低でもこの1冊は年内に読了したいものです。