最近読んだ本

2013も残り2ヶ月なのに、現在22冊。30冊は無理かねえ。

死神の浮力

死神の浮力

 伊坂作品からはしばらく遠ざかっていたんですが、死神シリーズの長編とあっては手に取らないわけにはいきません。そして、期待に違わぬ面白さ。そして、胸に染みいるような読後感。多少変則的ではあるが、人間の生の価値は長さではないのだなあ、としみじみ感じさせられる。そして千葉さんのスーパーマン?ぶりと天然っぷりに萌え(笑)香川さんを見る限り死神が全員千葉さんみたいに人間とスレてる感じではないようなので、やはり千葉さんは死神としても変わり者なのですね…。それにしても、この人世界から音楽がなくなったら死んでしまうんじゃないかしらん。
ダイナー

ダイナー

 平山さん一流の悪趣味と残酷の中に、「人は自分が思うようには生きられない」という哀しみがにじむ佳作。出てくる殺し屋は全員人間のクズですが、その仕組まれた生の中で諦めながらも精一杯生きてる感じがして、なんか憎めません。で、その殺し屋たちの性格、性癖、殺しの手口がなんかも実に多彩でバラエティたっぷりなので、山田風太郎先生の「忍法帖シリーズ」を彷彿とさせる。贅沢な味わいの一冊。