30冊に到達できず…

 前回の更新後、せめて年間30冊はと思い踏ん張りましたが、結局29冊で止まってしまいました。今は年越し読書を何にしようか悩み中。今更だが「皆勤の徒」にしようか、これまた今更だが「機龍警察 暗黒市場」にしようか…うーんうーん。最近クトゥルー神話熱が再発したので、クトゥルー・ミュトス・ファイルズの作品群や、本家ラヴクラフトの未読作品を制覇したりもしたいんですが…年の瀬に悩む悩む。

まっすぐ進め

まっすぐ進め

「まっすぐ幸せに進む」という意味の名を持つ「直幸」さんが、その曇りのない直球な人間観察で探偵役を務める連作短編集。日常の謎系のお話かと思いきや、ヒロイン秋さんの過去を含めなかなかに内容は重たいです。文体も展開も推理もテンポがいいので、油断してザクザク読み進んでいると「げっ」と声が出る真相が待ち伏せてたりします。それだけに、秋さんの過去が明かされる最後の短編は、もうちょっと深く切り込んでもよかったんじゃないかと、ちょっと食い足りない感じ。その辺も含めてまあ石持さんらしいともいえますが(笑)読後感のさわやかな一冊でした。結構前に出た本ですが(泣)積んでました… 画像は文庫版ですが、私が読んだのは初版のソフトカバー。なんと、2003年出版…(絶句)10年前の作品。道理で歳をとるわけです。10年前に買って積んでいました…情けなや。(この本だけに限った事じゃないけど)面白かったけれど、やはり今読むと食い足りない感じ。ミステリ系ラノベが隆盛する前後に出版された本なのですが、キャラのアクや奇天烈な設定や展開で読ませる今時のラノベ系ミステリになじんでしまうと、大人しすぎるというか…とはいえ、やはり面白いです。

 個人的には、もう少し余裕があれば「今年の3冊」的なこともやりたいのですが、そもそも最近新しい作品を読めてないので、他の人が見てもきっと面白くない(泣)でも、新年の更新で気が向いたらやるかもです。