今年の年越し読書は…

 2017年じゅうに一冊読了することは結局叶わず、年越し読書と相成りましたのは、2年前の「このミス」1位。いや、もっと早く読んでおけば良かったと思う傑作でしたよ。

王とサーカス

王とサーカス

さよなら妖精」はかなり前に読んだのだけれど、その悲しい結末以外の部分を(登場人物の名前も含め(^^;)キレイに忘却していましたが、それでも面白く読めました。異境ネパールでの、これまで生きて学んできた知識や常識がただの傲慢に過ぎないことを突きつけられながら闘う孤独感。やがてそれすらも乗り越え、記者としての誇りを見つけ出す大刀洗さんの姿は、雄々しく美しい。この場所を知らしめるため、かなしみをサーカスにしない…これは、ジャーナリストだけでなく、物を書く人間全てが肝に銘じるべきことだとしみじみ感じましたですよ。 
 
 …さて、正月三が日で1冊。できれば1月中にもう2〜3冊は読みたいと思うのですが…2018年はどうなりますことか。