平成から令和へ

 時代は平成から令和に移り変わり、世は新時代の到来と10連休に浮かれているわけですが。

twitterでも書きましたが、俺の平成最後の読書は、「蘇える金狼 野望篇」でした。そして、令和最初の読書は「完結篇」なかなかにやさぐれた改元であります。でも、新年度に入ってからそれほど読書スピードは致命的に落ちず、4月中には8冊、令和最初の一冊を入れれば1月から通算49冊読了です。半年を待たずに50冊超えそう。年間100冊も夢ではなくなってきました。

蘇える金狼 野望篇 (角川文庫)

蘇える金狼 野望篇 (角川文庫)

 
蘇える金狼 完結篇 (角川文庫)

蘇える金狼 完結篇 (角川文庫)

 

 「蘇える金狼」は実は大分前に初期の角川文庫版を入手していたのですが、あまりに真っ黒になっているので読みづらく、今回再版されたのを気に一気読み。いやあ、面白かった。悪の完璧超人とでも言うべき朝倉のかっこよさにメロメロですよ。映画版を先に観てしまっているんど絵、やはり脳内再生は朝倉=松田優作、京子=風吹ジュンで。ちなみに、ラストとか劇場版とこちらでは大分趣が異なっていますが、個人的な好みでは劇場版かな。なんだか、「太陽がいっぱい」の結末改変エピソードに通じるような現象。でも、どっちも好きです。さらば平成、さらば浅倉(笑)。それにしても香取慎吾主演のドラマ版は本当に別物やな(^^;あれはあれで好きだったから、ソフト化して欲しかったなあ… 

蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫)

蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫)

 
蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)

蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)

 

  いやあ、直木賞本屋大賞のダブル受賞は伊達じゃない。実に読み応えのあるお話でした。曲から湧き出す豊かなイメージの描写が、どれ一つとして同じものがなく、恩田さん創造性と語彙に痺れるばかり。まさに恩田さんこそが文章の天才ピアニスト、な感動。塵くんのキャラクターも天然というかもはや音楽と自然と語らうシャーマンな感じで、素晴らしかったです。最初、「のだめ」みたいな話かな??と思ってたんですが、のだめを遥かに超越してます。映画化されるとのことでえしたが、あの豊かすぎるキャラクターと音楽の描写をどう映像化するのか、期待と不安でいっぱいです。 

  同じエルフはエルフでも、そう来たかー!!と叫ばずにいられない。もう、作中に散りばめられたいすづ「エルフ」への愛と、それを最強の存在と位置づける世界観の描写が常に爆笑を誘う。なかなかキワモノな設定であるのは間違いないですが、ここまで徹底してるといっそ美学すら感じる。シリーズ化したらまた買うかも。 

種の起源 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

種の起源 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

 

 初めて読む韓国のミステリ。なかなか、普通の青年かと思われた主人公が徐々に怪物の本性に近づいていく様に、うなじのあたりがちりちりする不気味さ味わいました。

  早くも4巻目。やっとバロットの活躍が見られるようになってウレシイ。 

もっと言ってはいけない (新潮新書)

もっと言ってはいけない (新潮新書)

 

 

恐怖実話 怪の足跡 (竹書房文庫)

恐怖実話 怪の足跡 (竹書房文庫)