100冊が目の前

2か月ぶりの更新ですが、その間に本はコツコツ読んでおりまして。現在94冊となりましたよ!薄めのムックや児童書も入っておりますが、それでも読書は読書。年内に100冊を達成できるのはほぼ確実になってきました。嬉しいなあ。多分10年ぶりくらいの快挙(笑)

 

栗本薫と中島梓 世界最長の物語を書いた人

栗本薫と中島梓 世界最長の物語を書いた人

 

  栗本薫さんの作品を読み始めたのは、中学生のころ。ゲームブックの「魔境遊撃隊」で変則的に栗本薫さんとクトゥルー神話の存在を知り、「魔界水滸伝」を手に取ったのが始まり。そのままグイン・サーガや伊集院大介に夢中になり、高校生から20代の自分にとっては神様のような作家さんでした。パソ通にはまってからは「天狼パティオ」にも参加し、ご本人からコメントを返していただいたり、いっぱい幸せな時間をもらいました。…ただ、年齢を経て読書もままならなくなり、また作品そのもののイメージも初期とはやや変わっていく中で、次第に心が離れていたのですが、10年前にご逝去されたとき、その喪失感はものすごかった。物語を愛し、物語に愛された人。その生涯の創作活動の裏側に、こんなにも様々な苦しみが秘められていたとは。夫である今岡清さんの、「世界で最も幸せで不幸な少女」という形容は、まさに的確すぎて、胸が押しつぶされそうになる。グイン・サーガも挫折して久しいけれど、ちゃんと読んでみようか。それに、また小説書きも始めてみようか。栗本さんのような物語に殉ずる生き方はできなくとも、物語を記すことの禍福を知るものの端くれとして。なんていろいろ考えてしまう1冊でした。

 

キノの旅XXII the Beautiful World (電撃文庫)
 

  実はこのシリーズ10巻くらいまでは買ってたんですが4巻あたりから積んでて(^^;、読んでないのに買い続けるのがつらくなって中断していたのですが、ふと本屋で最新刊見かけて懐かしくなり、手に取りました。いやあ、22巻になっても変わらない残酷さと優しさのハイブリッド。積んでる分もちゃんと読んでみたくなりました。シズ様と陸の出会いのエピソードが読めたのは嬉しかったし。 

  LINEの「ダ・ヴィンチニュース」で紹介されていたのを見て、手に取りました。出だしとタイトルのチャラさからは想像できないヘビーな展開、感動。ギフトの「せんせいは、やさしい」というセリフで泣かない人はいないのではないかと。事件の真相と「キラキラネーム」というテーマが見事にリンクしているのもいい。 

モンスターマザー: ―長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い― (新潮文庫)

モンスターマザー: ―長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い― (新潮文庫)

 

  本屋でジャケ買い(笑)。いじめによる自殺報道は枚挙にいとまがないけれども、マスコミでの取り上げ方を盲信して「学校=悪」という見方に固定されてしまっている自分たちの騙されっぷりを痛感する。この先生方は、本当によく戦い抜いたと思うけど、その苦闘に比して報われていない世間の見方。マスコミにとって、所詮事件とは消費されていくもので、旬を過ぎればだれも見向きもしない。無力感を感じるけれど、その在り方を支えてしまっているのは我々一般大衆なんだなあ、と自戒する次第です。 

マッド・バレット・アンダーグラウンド (電撃文庫)

マッド・バレット・アンダーグラウンド (電撃文庫)

 

 

マッド・バレット・アンダーグラウンドII (電撃文庫)

マッド・バレット・アンダーグラウンドII (電撃文庫)

 

  これ、「キノの旅」の広告で見て面白そうだったんで買いました。うむ、ラノベでもこういうノワール的世界観、大好き。主人公の、「購入した物を自身の中に収納し、自由に出し入れする」という一見地味な能力の扱い方が実に上手くて、痺れました。続けて読もうかな。 

密室・殺人 (創元推理文庫)

密室・殺人 (創元推理文庫)

 

 最近、小林泰三さんのミステリがお気に入りなのですが、これは結構初期の作品。そしてかなり前に買って積んでました(笑)。いやあ、面白かった。しかし、四里川陣の正体は五通りの解釈があるそうですが、うーん、難しい。事件そのものより、そっちの方が気になる(笑)

 

こっからは、書影のみでご容赦を。

 

アコギなのかリッパなのか (新潮文庫)

アコギなのかリッパなのか (新潮文庫)

 

  

ミッドナイト・ブルー (ハヤカワ文庫FT)

ミッドナイト・ブルー (ハヤカワ文庫FT)

 

 

 

勇者と探偵のゲーム (一迅社文庫)

勇者と探偵のゲーム (一迅社文庫)

 

  

怖くて眠れなくなる科学 (PHP文庫)

怖くて眠れなくなる科学 (PHP文庫)

 

  

向う端にすわった男 (ハヤカワ文庫JA)

向う端にすわった男 (ハヤカワ文庫JA)

 

  

雇われ探偵 (光文社文庫)

雇われ探偵 (光文社文庫)

 

  

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

 

  

竜のグリオールに絵を描いた男 (竹書房文庫)

竜のグリオールに絵を描いた男 (竹書房文庫)

 

  

運命のチェスボード ウェクスフォード警部シリーズ 創元推理文庫

運命のチェスボード ウェクスフォード警部シリーズ 創元推理文庫