90到達じゃあ~

 

 早くも、2022年も三分の二が終わり、きっとあっという間に年末が来てしまうんですが、毎月仕事にひいひい言いながらもちまちまと読書時間は確保し、本日時点で90冊到達しましたよ。いやあ、これならどうにか今年も年間100冊のノルマは達成できそう。少しは積ん読も消化したいけど、それはなかなか難しそうですが…

 アガサ・クリスティ大賞受賞直後にジャケ買いしたくせに、読んだのは本屋大賞受賞の大分後(笑)。大分旬を逃しておりますが、オールタイム・ベストになりそうな傑作。素晴らしかった!緻密な歴史考証に裏打ちされたリアルな独ソ戦の描写、その中で成長していく少女たちの、綺麗事でない戦争というものに向かい合う成長物語。クライマックスの戦闘のセラフィマが取った作戦もすごい!最高の読書体験でした。

 故・小林泰三さんの埋もれた?傑作。ゾンビを扱った特殊設定ミステリは数あれど、ここまで描写も展開も名探偵のキャラもエッジがきいた作品はあるまい。本当に、小林さんにはもっと長生きして欲しかったです…

新聞の書評ほか随所で話題だったので手に取ってみましたが、実に粒ぞろいの短編集。全部が全部サプライズ。個人的に一番ツボだったのは、終盤全ての状況が裏返った後に更にラスト数行の絶望感がすごい「ヤリモク」でしょうか。

 殺し屋という非日常と「日常の謎」を組みわせるという新しい発送に脱帽。日常の謎の謎解きと、淡々と職業として殺し屋を営む主人公たちの描写が、殺人という行為すら日常生活の営みに過ぎなくしてしまうこの雰囲気も、何げに戦慄なのです。

 何げに思い立って、半沢直樹シリーズを一気読み。ドラマも良かったけど、原作もいいなあ。ドラマのあの半沢さんの倍返しキャラって、ドラマのアレンジが効いてるのかと思ったら原作でも最初っからあんな性格だったのね。痛快。同じく宮仕えの身としては、「人は自分のために仕事をするようになると堕落する」という言葉がなかなか突き刺さります。これと「競争の番人」の「弱くても闘う」は、本当勤め人のスローガンにするべきですよ。がんばろう。

 こんな本が出るなんて。この方もこの世からさるのが早すぎた天才でらっしゃるので、ドキドキしながら読みました。必ずしも本格ミステリ、というわけではないけれど、随所にスパイスとして散りばめられているトリッキーな感じが、やはりその後の殊能さんの活躍を占っているようで楽しい。あと、「ハサミ男の秘密の日記」は、当時メフィスト賞の動向を手に汗握って見守っていたリアルタイム世代として、めちゃくちゃ

楽しく読みました。

 

 こっから先は、すみません、また書影のみでごめんなさい。

 

 

 これから年末に向かって、また読書時間が削られていくんだろうとは思います。今年は秋アニメ豊作で観るのも忙しいし(笑)絶対に100冊は読むぞ!がんばります。