美女と液体人間

美女と液体人間 [DVD]

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 あー密かに等身大版ゴジラと言ってしまっていいかも、な勢いの映画。放射能でみなさんドロドロですよ。核への激しい警鐘。前に観た「ガス人間第一号」と比べると、随分人間ドラマが薄っぺらいです。液体人間になった人たちは、知性こそ若干残っているようだけど言葉は発さないし、人間らしい感情を感じさせる行動は一切なしですし、彼に対する人間側の対応も、単に怪物として駆逐するだけ(しっかし、マンホールから下水道にガソリン流して燃やす、ってのもひでえ作戦ですなあ(^^;街燃えそうになってるじゃん)なので、あまり感傷の入る余地がないのだ。それでも、最後、炎の中で液体人間たちが暴れるでもなく立ちつくして、無言で燃やされていく様は、少し泣きそうになりました。何で彼らはこんな目に遭わなければならなかったんだろうと。すべては核実験のせいかと。そう思うと、この映画は優れた社会派映画反戦映画なのかもしれないです。