とりあえず14冊

 新年明けて、早くも2月も半ば。

 1月はどうにか11冊、本日までで年明けから読書冊数14冊でございます。まあ、このまま月10冊程度を維持できれば今年も100冊はいけそうですが、年度末は仕事忙しくて読書スピード落ちるからなあ…がんばろう。

 マリア&漣シリーズ、最新作。ボリュームも最大?年越し読書に相応しいスリリングな一作でした。マリアたちの捜査サイドと事件の真っ只中犯行現場サイドを交互に見せる構造のサスペンス盛り上がり具合は今回も健在でした。

「三体」をⅡまでで挫折しているくせに、ついつい手にとった劉さんの最新単行本にして初期作。アリと恐竜、童話のような(と思ったら初出児童書だったのね)淡々とした語り口で紡がれる、滅びと繁栄のドラマ、文明への皮肉。面白かったです。

 久々の新川さん。相変わらず痛快。一瞬いい話で夫婦の再生のお話になりそうかと思いきや、ズバッと快刀乱麻な結末、最高。結婚をしたくないからこそ離婚弁護士をしているという紬先生のキャラも面白いです。

 官僚ピカレスク、という独特の語り口だけれど、かっこいいワルが我が道を行く展開はやはりかっこいい。しかしネタが「ノーパンすき焼き」というみっともなさ最強の不祥事なので、なんだかキャラ全般がコメディタッチに見えてしまうのであった。

 第二部開幕。相変わらず、マシューの大事なものは大事に守るが、そのためにはどこまでも手を汚すダークヒーローぶりが読ませます。いつもかっこいいと思うのは、この人絶対言い訳はしないんだよね。ハッピーエンドを願うことそのものが地獄の道行なマシューとアルウィンの二人ですが、せめて安息の場所にたどり着いて欲しいと祈らずにいられないのです。

 久々の田中さん。豊臣秀頼を探偵にするだけでもなかなかな新機軸なのに、蛇ですか汗 ミステリ部分より、秀頼をめぐる虚々実々の駆け引き・忍びバトルの伝奇小説部分に手に汗握りました。

 今回収録の短編は普段より短め?その分、山椒は小粒でピリリと辛い感じ。犯人の性格の悪さもいつにも増して際立ってるような(特に「上品な魔女」)。楽しみました。

 榎本さんシリーズ初体験。初期作をすっとばして、なんと横着な。でも、十分楽しめましたよ。ハイテクを駆使しての犯罪を暴く展開のため、なかなか読者が推理するのは難しいですが、その中でもあっと言わされる伏線の張り方は素晴らしいです。表題作「コロッサスの鉤爪」は、タイトルに隠されたダブルミーニングが運命の皮肉を感じさせて唸らされます。

 こっからは、書影のみでごめんなさい。