約2ヶ月で20冊

 昨年よりはやや遅めのペースですが、悪くはない気がします。

 1ヶ月に10冊は読めてるわけだし。

 2022~2023の年越し読書。「透明人間は密室に潜む」収録の短編で、1編だけの登場ではもったいないなあ、と思ってた超聴覚の探偵美々香さん。大活躍なのは勿論、彼女自身のあっと驚く秘密に口あんぐり。そう来たか!無論誘拐ものとしても二重三重に仕掛けられたトリックと犯人の独特のキャラ、手に汗握る駆け引き、堪能しました。

 

 読んだのは河出文庫版なんですが、画像がなかったので。二連続で誘拐もの(笑)

 こっちはなんと日本国民全員が人質、というなかなかの大仕掛けですが、大味すぎて少し現実味が…初期の西村京太郎作品は割と好きなので飛びついたのですが。 

 

 久々の歌野さんの書き下ろし!というわけで期待しまくって読んだのですが…血湧き肉躍るどんでん返しを期待すると、いきなりハシゴを外されぽかんとする感じ。…いや、ある意味大どんでん返しなのか。読む方の前のめり具合を逆手にとったトリックと思えば。でも、なんだか哀しい気持ちになりました。 

 

 人を一人殺したら必ず死刑になる世界の連作短編。罪と罰についてじっくり考えさせっられる、重たい1冊でした。読み応え有り。ですが、貫井さんのおっしゃりたいことは、やはり表題作に描かれた、「赦し」なんだろうなあ。

 素敵なタイトルに惹かれてジャケ買い。表題作、素敵でした。もし吸血鬼がいたとして、そんな時代が来るといいのに。

 ついついしっかりシリーズ読んでしまってます。相変わらずの暗黒と歪な純愛のハイブリッドで素敵。弱りきった姫様をどこまでも支えるマシューかっこいい。

  ドラマは見てなかったし時期も外してるのに今頃読了。いや、読み応えありました。専門知識がっつりぶち込まれているのにこの読みやすさはどうだ。鮮明に描かれた崩壊のイメージ、余韻の残るラスト。名作だなあ。

 山村美紗といえば華やかなイメージが先行して、どうも天才肌の女王様という先入観しかなかったけれど、実は苦労も努力も山ほどして、磨き上げられて積み上げられたあの実績であったことがよくわかる一冊。

 こっから後はごめんなさい、、また書影のみでお許しを。