「生首情痴事件」を観た。

 以前こちらでも報告した、大蔵怪談3点セット、そのうちの1本をおそるおそる観ました。
 うあはははは((大爆笑))パッケージで怖じ気づいていましたが、全然怖くないであります。つーかシュール系で脱力系な笑いがこみ上げます。観賞後、なんかエネルギー吸い取られたみたいにぐったりしましたけどね。
 まあ、製作された年代が年代(1968年)なので、合成や特殊メイクがチープなのは仕方ないと思うんです。ぽかーんとしてしまうのは、全編で一時間程度だというのにしょっちゅう出てくる、オトコとオンナのあんなことやこんなことのシーン(笑)しかも、本編はモノクロなのに、その場面だけ何の前触れもなくカラーになるのですよ((笑))いや、生首登場シーンやクライマックスでもカラーになるんで、「見せ場はカラー」という演出なんでしょうが、そう考えるとよけいに笑える(笑)そんなに大事かエッチンなシーンが!((大爆笑))。…まあ、この映画は基本的に、怪談である以上にピンク映画として作られているので、当然っちゃ当然なんですが。面白いのは、双方の最もわかりやすくて下卑たところだけを持ってきて、五寸釘で打ち付けたようにつなぎ合わせるその豪快さとわかりやすさ。結果、低俗で下品で最高にチープだけれど、そこが妙に迫力と愛しさを醸し出すのでした。
 まあ、いろんな意味でタイトルどおりな映画。「生首」と「情痴」のみで出来上がってます(笑)