インフェルノって変な組織だよなあ

 Phantom of Inferno DVD 通常版
えー、入手後長いこと積んでいて、ちょこちょこちまちましかプレイしてなかった「Phantom of Inferno」、先日思い立って一念発起、がんばってクリアしました。一気に全シナリオ4つとも。なんでこんな、休日出勤で毎日ふらふらになっているときに自分に鞭打ってプレイしてるかなと自分でも思わないこともないのですが。いやー、某氏からは「とにかくプレイすべし」という至上命令に近いお勧めをいただいてたんですけれども、いや、期待通りの面白さでした。つうか、極上のノワール小説のようですよ最早。愛と憎しみ、欲望と権力、裏切りと策謀…あらゆる要素がからみ合わさって出来上がる、濃厚な暗黒。そして悲哀と慟哭。
まあ、ぶっちゃけエロシーンにはあんまりそそられなかったわけなんですけれども(笑)、とにかく切ない。どのシナリオでも、しっかり他のヒロインの魅力と存在感をきっちり引き出していて、どれをクリアしても、誰が幸せになって誰が不幸になっても、すごく哀しいしすごく感動する。謎や伏線も結構複雑なんですが、それもきっちり回収されるし。いやー、すごいすごい。
個人的に一番気に入ったヒロインは、キャル。萌えはしないしエロシーンもぶっちゃけ好みではない(そっちの趣味はないからね…)んですが、激しく信じ、激しく愛し、そして激しく憎む、そのどんな局面でも全身全霊で生きてる感じが、なんだか愛おしい。
あと、志賀さんの漢っぷりにもほれぼれしましたよ。鼻ピアスはどうかと思うけど、男性キャラでは一番カコイイ。第一部終盤の、「志賀は兄貴に心底惚れ込んでおりました…」の台詞では、涙腺決壊起こしました(笑)。
あー。あとリズィも割と好きっす。ああいう人と呑み友だちになると、楽しいでしょうねえ。少し怖いけど(笑)
ともかく、お勧めいただいた某氏には本当に本当に感謝です。
それにしても、アメリカの犯罪組織にしてはインフェルノって変な組織だなあ、としみじみ。
いや、その理念とか組織構成はいいんですが、みなさんの衣装が…(笑)ワイズメルとかリズィはわかるけど、マグワイヤって何系マフィアだよ?(笑)それに、サイスの研究ってものすごーくお金かかってリスキーで、おまけに眉唾(笑)だと思うんですけど、そういうのにこの手の寄り合い所帯組織がそんなに気前よくお金を出すってのも、すごい変。まあ、アインって成功例があったから信頼された、ってことなのかね。


感想もいっちょ、今度はDVD。

特捜戦隊デカレンジャー VOL.12 [DVD]

特捜戦隊デカレンジャー VOL.12 [DVD]

ついに最終回。一年間お世話になりました(って俺はDVDが何本も出たから追っかけたわけですが)文句なしに白熱のラスト。幹部級の敵としては一人であったにもかかわらず、一年間その存在感を遺憾なく発揮し、最後に宇宙を揺るがす作戦を展開してくれたアブレラ。一時は変身できなくなりながらも、自分たちの意地とチームワークで状況を打破するデカレンジャーたち。もう、グッジョブとしか言いようがありません。
 が、それを踏まえて、このデカレン世界の設定で一点だけ気になったことが。
 やはり、敵を倒すのにその場で裁判=デリート(死刑)ってのは、あまりに不具合が多かったんんじゃないかと思います。犯罪人を殺さずに無力化する方法としては、タイムレンジャーのような「圧縮冷凍」とか、あまりに古くてマイナーな例えですけど桂正和が「ウイングマン」の次に手がけた連載「超機動員ヴァンダー」で使われた「宇宙留置場への強制転送(技の固有名詞忘れました)」とか、考えればいくらでもありそう。いきなり「消去」って形にしちゃうと、番組内で時々出てきた「いくら相手が殺人犯でも殺して復讐しちゃダメ」というテーマとか、最終回付近で登場した「ボスが昔逮捕して宇宙刑務所にいた凶悪犯」について「なんでデリートしないんだ?」という疑問とか、いろいろ首を傾げる点が出てきます…
 他の部分で、あんなにも熱くテンポの良いストーリーで素晴らしかただけに、なんか勿体ない。
「殺さず」で子どもたちにもアピールできるメッセージを残してくれたら、完全無欠だったのに、と心底思います。
 ともかく、今はキャストとスタッフのみなさんにお礼とお疲れ様を言いたいです(遅いけど!)。グッジョブ!