なんかコミック収集してる作品の単行本が一度に出たので、ぶっちゃけ消化試合な感想なわけなんですが。どんどんいくよー。
ミステリとしては相当に強引なところのあるネウロなわけですが、やっぱり独特の絵柄・構図とブラックな笑いのセンス、ストーリーテリングの妙には、唸らされるわけでして。この作者さんって、ひょっとしてダリとかマグリットとかエッシャーとか、そういう不思議系の絵画でも研究してるのだろうか??そういう世界に通じるような、紙面から飛び出してきそうな迫力があるのです。
そして物語展開。とある事件の終わりには、必ず次の事件の発端が極めて自然な形でセッティングされ、読者の視線を決して放さないテクニック。エンターティナーですなあ。
ちなみに、怪盗「X(サイ)」が現れて、少しSFめいてきたりもするのですが、この辺の怪物的・超自然的犯罪者の使い方も、「ケイゾク」の朝倉を思い出されて興奮。
ときに、ネウロが解決する事件の犯人達は、一部を除くとみんな犯行が露呈した時点で形相が非人間的に変化するのですが、その中でサイは、存在的には最も怪物なくせに、むしろ極めて整った容姿の人間としての姿になる。そして、魔界の住人でありながら次第に人間くさくなっていくネウロ。この構図に、なんだか「実は人間こそが最も怪物」という視点があるのでは…?なんて思うのは深読みしすぎ??ともかく、サイには再登場して、是非ネウロとは決着をつけてほしい。先が楽しみ。
Steel ball run Vol.6
posted with 簡単リンクくん at 2005.11.28
すげーところでこの巻終わってるので、先が気になって気になって仕方ないです。7巻早く出ないかなあ。
この巻のラストがファイナルのラストってことは、「ピリオド」は単行本一冊分書き下ろしってことなのか。わくわくするなあ。ともかく、このクライマックスを一気に読むと、やっぱりこみ上げてくるものがある。カズキってば、本当に漢だよ…しかも駆け引き上手。成長したもんだ。
同時に買ったくせに1巻読了後、こんなにも間が空いたのは。サンデーで立ち読みしてた話が多くて、すぐ読む気にならなかったからですね(笑)。ともかく、チルドレンもかわいいが、気取らないが常に全力で彼女たちに向かい合ってる皆本は、理想の大人だと思います。