「空のオルゴール」中島らも(→bk1)

空のオルゴール
 らもさん追悼…の割には少し前の作品ではありますが。奇術と格闘の融合!という素敵な設定にふらふらと手にとって買って積んでいたのを今頃消化。うーん、らもさんならではの軽妙なギャグやテンポのいい展開は素敵なんですが、説得力という点で少し弱いような。奇術師を殺して回る組織、というもののバックグラウンドがどうもリアリティにかけるし、フランソワ師とその弟子達が狙われる理由もいまひとつピンと来ないし(ウーダン関係?)。なんか、本当は書き込めばガダラの豚級に面白く膨らませられる話を、淡泊にまとめすぎていまひとつになってるような気がする。故人の作品に文句を言っても仕方ないですけど…追悼祭ってことでまた別のも読もう。