デスノ9、銃夢ラスト8

Death note 9
大場 つぐみ原作 / 小畑 健漫画
集英社 (2005.12)
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夜神次長死す。ってことで、このシーン、実は結構好きだったりします。デスノ始まって以来初めての、感動の名場面だったのでは?真面目で倫理に忠実で、甘いかも知れないけど、それでも一人の警察官として、他者の命を奪えない。そして、死に際の台詞。完全無欠犯罪者ライトが、初めて見せる動揺(それでも、普通の人間に比べると随分静かだけれど)。一方、この巻最後の暴動シーンとその周辺は、最も嫌いな下りだったりする。この展開になってから、真剣に読むの止めようかと思ったもんなー。こんな愚民どもの馬鹿な行動に立脚して計画を進めてる時点で、既にキラ=ライトは同類にまで墜ちてると思う。というか、キラが本当に神になっちゃったら、サイコ・サスペンスになんないでしょって話。まあ、この後魅上が出て来てから少し持ち直すので、もう少しおつきあいしてみることにしますが。やっぱり、竜崎死亡前のタイトロープな感じに戻るには、少しオーバーランしすぎてしまってる気はします。

いきなりそう来ますか、という感じの壮絶な脱線。まあ、本筋ときちんとつながってるっぽいけど、それにしたって飛躍しすぎではないですか。面白いのは間違いないんですが…なんか、夢枕獏さんの「キマイラ」シリーズで、久鬼の親父の過去がいきなり何巻にもわたって始まったときの感触を思い出したよ…面白いけど、おーい主役はどこやねん、という。いや、まあ、面白いからいいんですけどね。相変わらずテーマ深いし。