ただやはり、世界はマーナ・ユード・ス−シャーイの微睡みの間に見ている幻であるとか、その眠りの間に世界を統べている神々は少しも偉大でも万能でもなく、むしろ無力であることを人々に知られるのを異様に怖れているところとか、常にゆらぎ、か細くうつろう、あまりにも儚い世界観は魅力。自分は不勉強な人間故、ダンセイニ卿のこともよく知らないのでありますが、キリスト教社会に生まれ育ちながら、このような一神教の存在意義を無力化するような神話を考え出せることに、不思議な感動を覚えました。
「時と神々の物語」ロード・ダンセイニ 中野 善夫ほか訳
ただやはり、世界はマーナ・ユード・ス−シャーイの微睡みの間に見ている幻であるとか、その眠りの間に世界を統べている神々は少しも偉大でも万能でもなく、むしろ無力であることを人々に知られるのを異様に怖れているところとか、常にゆらぎ、か細くうつろう、あまりにも儚い世界観は魅力。自分は不勉強な人間故、ダンセイニ卿のこともよく知らないのでありますが、キリスト教社会に生まれ育ちながら、このような一神教の存在意義を無力化するような神話を考え出せることに、不思議な感動を覚えました。