ヘビイ・クリスマス

 厳密にはクリスマスではないけれど、23日の夜には甥っ子とかと我が家でクリスマス・パーティ。
 妻が張り切っていろんなものをいっぱい作ったので、なんだか結構余ってしまい、昨夜は同じメニューで夕食(笑)はからずも、クリスマスらしいお食事になりました。
 で、話は23日夜に戻りますが、おなかいっぱいになった後のメインイベントは先日購入した華氏911を甥っ子たちと鑑賞。なんちゅークリスマスだと突っ込まれそうですが、買ったときに鑑賞会をやる約束を甥っ子たちとしてたのですが、なかなか機会がなかったのでこの際一気に消化を図ったものです。ええ、なんでも一緒くたに済ませたがるのは悪い大人の証拠ですとも(笑)
 しかしまあ、ユーモアたっぷりであるとはいえ基本的にヘビーな内容の映画なので、パーティの雰囲気としては相当しめやかなものになってしまいました。ちと反省。ですが、甥っ子の下の方は結構イラクでの死体や怪我人いっぱいの戦争映像にショックを受けたらしく、家に帰ってから凹んでいたそうです。
 まあ、えぐい映像だったのは確かだが、それが「戦争」ってものの現実なのだよ、我が甥。
 その時と場において、ただ無意味に人が死ぬ。
 命の価値は紙より軽く薄く。
 そこにいるというだけの理由で、あるいは力を持たないというだけの理由で、ただあらゆるものを奪われていく。
 いくら大義名分をつけてみたところで、人殺しは、人殺しだ。
 その辺をよく胸に刻んで、大人になっておくれ。
 てなわけで華氏911の感想。


華氏 911 コレクターズ・エディション [DVD]
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 やっぱりアメリカ白人は基本的に馬鹿なのだなあ、というのが素直な感想。息子を軍に入れて死なせて悲しむ母親も、あんたそんなことも想像つかなかったのかとなじってやりたい感じではある。ブッシュごときの矛盾ありすぎの言説にあっさりだまされやがって。そしてあんたの息子も人殺しだ。あんたの殺した人々の家族も、あんたと同じかそれ以上の苦しみを味わったんだぜ。
 ってな感じで、想像以上にヘビイな映像多し。戦争の狂気を遺憾なく語り尽くしている感じ。
 この作品を、ムーアの主観が入りすぎてるとかどうとかいう批判については、そんな問題どうだっていいじゃん、ってのが正直な感想。ハリバートンがどうとかムーアのパフォーマンスがどうとかは関係なく、俺にとっては「戦争ではよーけ人が死ぬる」「ということを再確認できたという意味で価値がありました。
 まあ、ブッシュも前から嫌いだったし、別にこの映画を見たからどうこう、というようなことは俺にはないです。とりあえず人殺しをとても美しく語る彼には、是非身をもってその素晴らしさを実証して欲しいとより強く感じたのは事実ですが。なあ?兵役逃れさん。