「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」桜庭一樹(bk1)ただし現在品切中

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)
 出たばっかりの本なのにもう品切れですよ。もう刷らないのかな。この重い内容だとバカ売れはしないだろうから、版を重ねるのは厳しいのかも…
 萌えなイラストに騙されると痛い目に遭う、重く息苦しい物語。「生きる力」を「弾丸」に例えたセンスが素敵だがとても哀しい。
 しかし藻屑の打ち続けた砂糖菓子の弾丸は、とてつもなく苦い。
 読み進めば進むほど、脈拍が早くなり呼吸困難になっていくような感覚を覚える。それほどに救いがない。ラストが絶望的すぎて何のカタルシスもないことも含め、極上の暗黒小説。でも万民にはお勧めできないかも。痛すぎて。