私的原りょう祭実施中(笑)

 滅茶苦茶久々に一ヶ月の間に二回目の更新。
 原さんの新刊「それまでの明日」が出版されたのがきっかけで、私的原祭りを実施中なのですよ(笑)原さんの作品は基本的に全部持っていたのだけれど、1作目の「そして夜は甦る」を若い頃に読んで、そのプロットの複雑さと濃密な文体について行けず、ずっと積ん読のままだったのです。そんな状況だったので「それまでの明日」も買うかどうか悩んだのだけれど、ここまで全冊持っているのだし、えいやっと買ってえいやっと読んでみたら、めちゃくちゃ面白い。沢崎さん、もう50歳過ぎだけどかっこいい。渋い。ストーリーも人物も描写も、すっと入ってくる。どうやら、過去に読んだときに十分楽しめなかったのは、自分の方が読者として未熟だったからのようです。年齢を経て楽しめるようになってくる作家や作品って、やっぱりあるんだなあ。余談ですが、コリン・デクスターも自分にとってはそういう作家さんでした。

それまでの明日

それまでの明日

 その流れで、もっと原作品が読みたくなり、次に手を取ったのは「私が殺した少女」でした。

私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA)

私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA)

 これまた、高校時代に読もうとして挫折した経験あり。30年近く経ってのリベンジであります。直木賞に相応しい、スリリングでかっこいい作品。面白かったー。しかし、「それまで〜」と読み比べると、文章の感じがかなり違う。改行が少なく、読み飛ばしを許さない密度。昔ある方が原さんの文章の変化(「愚か者死すべし」以降)について、おそらくは手書きとワープロorパソコンの差、と仰ってたのですが、そういうことなのかなあ。どっちの文体も今なら楽しんで読める(笑)

 こうして原さん熱が跳ね上がっているので、この勢いで原さん全部読んでしまおうかと考えています。しかし、新作まで14年ですか(^^;次の作品が読めるのは何年先だろう…
 ちなみに、ここまでで今年の読書冊数は13冊。この勢いをどうにか1年維持したいです。

最近読んだコミック

 家定の死にまつわるエピソードがあまりに悲しすぎて涙が止まらない…と思っていたら、巻末で衝撃の展開。皇女和宮をどう扱うんだろう、と幕末編に入ってからずっと気になていたけど、まさかこう来るとは思いませんでした。逆手に取るとはこういうことか!
衛宮さんちの今日のごはん  (2) (角川コミックス・エース)

衛宮さんちの今日のごはん (2) (角川コミックス・エース)

 この巻からは、海藻としらすのパスタ作りました(笑)
銀狼ブラッドボーン(7) (裏少年サンデーコミックス)

銀狼ブラッドボーン(7) (裏少年サンデーコミックス)

 舞台が思いも寄らぬ広がりを見せてきて、今後も楽しみです。 クライマックスが近い様子、ちょっと寂しいかも。アニメでも今丁度ほたるさんいないし。 サイコガンダムはやっぱり時代が変わっても迫力ですなあ。大魔神のごとき風格と扱い(笑) もう9巻かあ。完結までに何巻までいくんだろう。そして何年?(笑)どうか、このコミカライズこそは最後まで突き進んで欲しい。
闇狩人Δ(DELTA) 1 (ホームコミックス)

闇狩人Δ(DELTA) 1 (ホームコミックス)

 …「新」の4巻で良かったよな気もする(笑)安定のクオリティ。
DINERダイナー 1 (ヤングジャンプコミックス)

DINERダイナー 1 (ヤングジャンプコミックス)

DINERダイナー 2 (ヤングジャンプコミックス)

DINERダイナー 2 (ヤングジャンプコミックス)

 原作もなかなかエグかったですが、絵にすると更にヒドイ(笑…褒めてます)ボンベロってイケメンだったのね。そんなイメージは持っていなかったのでちょっとびっくり。
銃夢火星戦記(5) (KCデラックス)

銃夢火星戦記(5) (KCデラックス)

 

好調?

 今年はなんだか読書がはかどっていて、2月末で11冊です。中には、通常の本1冊というにはやや活字量が少ない作品もありますが、それでもどうかすると読書が全然駄目だった年の冊数に匹敵しています。今年はこの調子でいきたい。けれど相変わらず購書冊数の方が多いので、積ん読の消化にはなっていないという(^^;困ったもんです。

ディレクターズ・カット

ディレクターズ・カット

久々の歌野さんですが、切れ味は相変わらず。衝撃のどんでん返し、それを上回るイヤな読後感(笑)いやあ、面白かった。けど、登場人物の誰一人好きになれなかったわ(笑)それも含めて久々の歌野節。堪能しました。テレビ業界コワイ! 今期アニメが放送開始されたのにつられて手に取ってみました。山田風太郎作品の続篇を山田正紀が書くという、名前も貫禄も納得の作品。ですが個人的には、原典「甲賀忍法帖」のひりひりするような忍法合戦に比べると、やや大人しすぎるような…スケールとしては最高だし、「甲賀〜」から続く忍者達の宿命が果たされるという、続篇もしくは完結編として完璧と思います。まだアニメも放送中ですし、この骨太の原作がどう料理されていくのか、楽しみに鑑賞したいと思います。
坂本龍馬の正体 (講談社+α文庫)

坂本龍馬の正体 (講談社+α文庫)

 やはり自分も高知県人なので、書名が気になって手に取りました。圧倒的な取材に基づく、坂本龍馬の本質。冷徹な現実主義の革命家としての人物像は新鮮。ってほど自分幕末及び坂本龍馬について勉強しているわけではないのですが。今後、ドラマや小説で描かれる龍馬像に、こういう側面が盛り込まれたらかなり面白くなりそう。 生瀬範義展連動企画の復刊、ジャケ買いです。恥ずかしながら、今までウルフガイ未読で、あまり知識もなかったのですが、改めて読むといろいろ発見あり。犬神明さんて、初登場時中学生だったのね(^^;…てなことを忘れるくらい、話の中身はヴァイオレンス。一気読みしました。そして、生瀬さんのイラストの雰囲気も一緒に堪能。面白かった!
横浜駅SF (カドカワBOOKS)

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

横浜駅SF 全国版 (カドカワBOOKS)

横浜駅SF 全国版 (カドカワBOOKS)

 以前から作品の存在は知っていたが、これまた衝動買い。いやあ、なんという奇想。なんという世界観。「横浜駅はいつも工事中」という日常からの超絶SF発想力ジャンプ。物語としては、全体的にどちらかというと優しく大人しい感じのお話で、爽やかな読後感でした。
一行怪談 (PHP文芸文庫)

一行怪談 (PHP文芸文庫)

 1ページにつき一つの文章、一つの怪談という、なかなかに過酷な縛りの1冊。活字量は少ないが密度極めて高し。どの話も、おもわず「うわあ」と声が洩れてしまうおぞましさと不快感(褒めてます)。密度高いが故に、読み飛ばさずじっくり味わえました。 ネットで結構長いお付き合いの友人、エロゲシナリオライターのFuzisawaさんの小説デビュー作。自分も戦隊物・変身ヒーローは大好きなのですが、もうちょいバトルが盛り上がれば嬉しかったのに(;;)ですが、そこがポイントの作品ではないのでやむなしです。これからも応援しています!

あけましておめでとうございます。

 正月も三が日が終わろうと言うときにようやく新年のご挨拶。昨年は4回しか更新してないという(^^;本当に存在意義の少ないサイトですが、もし閲覧してくださってる奇特な方がいらっしゃいましたら、今年もよろしくお願いします。ちなみに、さっき気が付いたのですが、何げに今年でサイト始めてから通算20年ですわ…中身は本当にペラペラなままで、10年以上惰性でやってます。20周年だからといって何もしません(笑)
 が、とりあえず今年は新年のお絵かき復活しましたよー
 
 今年は戌年ってことで、何をモチーフにしようかさんざ悩んだのですが、最近は「鬼灯の冷徹」にもちょくちょくゲスト出演してるエジプトの犬首の神様、アヌビス様を基に描いてみました。

 トップ画像。
 今年は下書きを筆ペンで描いたので、いつにも増して腺が雑ですがご容赦を。初日の出背景は新年バージョンなので、お正月過ぎたら、

 こっちに変えます。
 そして背景は、「犬をモチーフにしたパワードスーツ」を描いてみたくなって挑戦してみましたが、うーん、俺って本当にメカデザインの才能がない…

 セピア色にして渋く仕上げたのでどうにか見られるようになりましたが…そもそも、犬の頭部を上半身のモチーフにするつもりが、やっぱりアヌビス様を意識してしまった結果、耳とかの位置関係からどうも鼠にしか見えない(泣)ちなみに、セピア色に変換する前はコレ↓カラーリングからして余計に鼠っぽい…

 とりあえずまあ、2018年はサイトのお飾りはコレでいきますよー。
 お口直しに、我が家のアナログ年賀状の猫写真をどうぞ。今年は訳あって2バージョンつくりました。猫たちは相変わらずやんちゃで元気です。
 愛猫たち共々、今年もよろしくですー。


 

年末年始に読んだコミック

 

 前から存在は知っていたのだけれど、アニメ化するという情報を聞き、我慢できなくなって買い集めました。今は3巻までしか読んでないけど…抱腹絶倒。この先もなかなかにゴクドルズの皆さんは過酷な試練に遭遇するようですが、楽しみにしてます(笑)

 まさか、連載10年にもなって、こんな衝撃の展開が待っているとは!逆に最終回が近いのではないかと心配になってしまいます!! …何故かデジタル以外の17巻の画像がないので。時間、康穂ちゃんの秘密に期待。

最近観たDVD

 見終えたのは新年入ってですが、去年から時間ができるたびちょこちょこ見てましたー。

ダイヤモンド・アイVOL.1 [DVD]

ダイヤモンド・アイVOL.1 [DVD]

 変身するのがヒーローじゃなくて敵怪人というパターンはなかなかに斬新で面白いけど、なんだか前世魔人の種類が少ないのが寂しいです…どうせ「ばれたか〜」ってみんな大見得切るんだったら、全員違う個性が合った方が面白いと思うのですが、そこは大人の事情なのでしょう(笑)。後半のライコウとヒメコブラの悲恋?とか、ちと強引なところは否めない展開でしたが、毎回サスペンスフルで見応えがありました。傑作なり。

avapo67 劇場映画ポスター :【ウルフガイ 燃えろ狼男】1976年公開 千葉真一、奈美悦子

avapo67 劇場映画ポスター :【ウルフガイ 燃えろ狼男】1976年公開 千葉真一、奈美悦子

 ソフト化されていないので、画像は当時のポスターで我慢。名作ウルフガイシリーズ(自分は原作未読ですみません…)を千葉真一主演で映画化、年末にチャンネルNECOでやってたのを鑑賞。全体に陰のある裏社会描写の独特の雰囲気、千葉真一のハードボイルドなかっこよさ、登場する美女の各々の個性をセクシーシーンと見所は山ほどあるのに…千葉真一は狼男に変身はしません。変身手前まではいくけど。最後のその一点をもって、なかなかにがっかりな感想です…ソフト化されてないのを見られたのは嬉しかったけど。

今年の年越し読書は…

 2017年じゅうに一冊読了することは結局叶わず、年越し読書と相成りましたのは、2年前の「このミス」1位。いや、もっと早く読んでおけば良かったと思う傑作でしたよ。

王とサーカス

王とサーカス

さよなら妖精」はかなり前に読んだのだけれど、その悲しい結末以外の部分を(登場人物の名前も含め(^^;)キレイに忘却していましたが、それでも面白く読めました。異境ネパールでの、これまで生きて学んできた知識や常識がただの傲慢に過ぎないことを突きつけられながら闘う孤独感。やがてそれすらも乗り越え、記者としての誇りを見つけ出す大刀洗さんの姿は、雄々しく美しい。この場所を知らしめるため、かなしみをサーカスにしない…これは、ジャーナリストだけでなく、物を書く人間全てが肝に銘じるべきことだとしみじみ感じましたですよ。 
 
 …さて、正月三が日で1冊。できれば1月中にもう2〜3冊は読みたいと思うのですが…2018年はどうなりますことか。