「学校を出よう!」 谷川 流

 ハルヒさんに続いて、谷川さんの電撃文庫デビュー作も読んでみました。うーん、萌えキャラ立ちキャラの設定や描き方が巧かったり、という部分については、ハルヒさん同様良いと思うのですが、ストーリー展開に関してはやや冗長にすぎるかなという気もします。よく見ると、ストーリー展開のフォーマットってば、この二つってよく似てる(起承転結のめりはりがはっきりしてるというよりは、問題の解決や謎解きに関連した小エピソードの集積が続いて、それからクライマックスとなる)。ハルヒさんの方では、それが高校生の生活感につながったり、テーマのと密接につながってたりして、長さ的にもぴったりバランスが取れてる感じで良かったのですが、この作品では微妙です…。しかし、やはり日常から一気に世界の根幹を揺るがすクライマックスに飛躍していく力量は流石。結末は切なかったです。続きあるようなんですが、どうなるんだろう。

学校を出よう!
谷川 流 / 谷川 流〔著〕
メディアワークス (2003.6)
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