どうしちゃったんだ今年は

今日も1冊読了。8冊目ですかー。まあ、面白くてサクサク読める本だったので、一気に読み切ってしまったんですけど。


螺旋(スパイラル)
山田 正紀著
幻冬舎 (1997.8)
この本は現在お取り扱いできません。
とんでもないスケールで展開する、とんでもないミステリ。その昔、パソコン通信だったころのニフティ推理小説フォーラムで「トンデモミステリ」という言葉(略してトンミス)が流行ったけれども、この作品もかなりの「トンミス」というふれこみで手に取り、そのまま積んでいた(^^:のでした。
面白いです!旧約聖書と「全長6.5キロの密室」というとんでもない舞台仕立て、一体どこに着地するのか、はらはらし通しでしたけど、全ての要素が無駄なく溶け合って、怒濤のラストに向かって流れ込んでいく終盤は圧巻。とりわけ、探偵風水林太郎とワトソン役?関口記者を前にしての「真犯人」の慟哭は、小説を「読んで」いるのにも関わらず、耳を覆いたくなるような、血を吐くような叫びとして印象深かったです。本当に、善とは?悪とは?その違いは一体ドコに??と問われている感じ。人にお勧めしたくても、ノベルズも文庫も品切れ状態らしいのが残念です…