リプミラ2008

最近読んだ本の読了報告ですが、うーん、今年入って2ヶ月過ぎたというのに、やっと15冊でありんすよ。どんどん年間100冊が遠ざかっていくよー(泣)

★「マップスシェアードワールド−翼あるもの−」



ネクストシート人気に触発されて、世のSF者の間に再びマップス熱が盛り上がりつつあるのでしょうか?!なんという嬉しい企画。と言いつつ、それほど熱心なラノベ読者ではない俺には、普段あまり馴染みのない作家さんばかしではあるのですが(^^:それでも、小説というフィールドの中で、いろんな角度からマップス世界を味わえることは至福の時間でした。
しかし、少し残念だったのは、リプミラやゲンといったマップスの主要キャラが出てくる話がほとんどなかったことかなあ。もっとも、それらの作品も、オリジナルキャラたちの存在感はただごとではなかったので(あと、秋津透さんがソフティカを主役に書かれていたのは嬉しかったなあ。あのつかみ所のない奔放な性格は、大好きなのです)、全く不満ではないのですが。
あと、表紙のイラストのリプミラ…
こんな巨乳なリプミラはリプミラじゃないやい!
描かれたのは長谷川先生ご本人なので、そう思うとケチをつけるのは不敬罪なんですが(^^:作品中でしょっちゅうトップレスになっているリプミラの胸は、スレンダーながらも美乳で、シャープな宇宙海賊の風格を存分に漂わせていたというのにっ!!やはり10年20年たつと、ビメイダーの胸も大きく成長するということなのでしょうか?(違うわい)
 …いや、何も文句はないです。今のこの時代、ネクストシートという続編に出会え、小説アンソロジーに出会え、新作イラストを拝めただけで幸福です、はい。

★「温かな手」石持浅海



ギンちゃんムーちゃんという、美しくもクールな人外のモノを探偵役に据えた、ファンタジックな連作短編。主要キャラの性格から、人の死なない日常の謎ものを想像してたら、ばんばん人が死ぬのね(^^:
逆に、殺人とか凶悪犯罪とか人の悪意がそぐわないキャラを事件の中に配することによって、ギンちゃんやムーちゃんが愛する寛子や北西の「汚れていない魂」が際立って見える。そうした諸々の演出が、表題作にして最後の短編「温かい手」で優しく美しく結実している。
ギンちゃんとムーちゃんを大好きになったのに、あまりにもこのラストが完成されすぎているので、もう続編はないだろうな…と思うと寂しい。

 次の2冊は積読消化。読了報告のみ。

銀河鉄道の惨劇〈上〉 (徳間文庫)

銀河鉄道の惨劇〈上〉 (徳間文庫)

銀河鉄道の惨劇〈下〉 (徳間文庫)

銀河鉄道の惨劇〈下〉 (徳間文庫)