- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2006/01/21
- メディア: DVD
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (26件) を見る
明らかに、ヒビキ以外の七鬼を、脚本がさばききっていない。まあ、これまでの劇場版でもキャラはとにかく多かったわけですが、一応何らかの形でテレビ版の方に顔を出している人が大半なので、そこに依存する形ではあるもののきちっと劇場版でも動けていた。だけど、今回、ほとんどが劇場版にしか出てこない人ということで、それなりに深く個性的な役柄が用意されているにも関わらず、掘り下げた描写が少なく、また登場の仕方もご都合主義なのを否めないので、随分割を食っているというか勿体ない使い方をされている気がします。それに、あの現代と戦国時代が交錯する構成にしても、十分に消化されていないし。あの結末だと、どうしてヒビキは装甲ヒビキに変身できたのかも、なんだか意味不明。
せっかくだから、尺に合わせていろんなものを畳み込むんじゃなくて、それぞれの要素を奔放に使い切って、もっと広がりのある話にして欲しかったなあ、と。
以下、多少ネタバレますが、一番気に入ったキャラは歌舞鬼さん。
あの流れだと、なんかずっと前から裏切ってた感じに見えるんですが、それでも彼は、できることならヒトエと明日夢は助ける気だったような気がするのです。そうでなくて、決定的瞬間をヒトエに見られたことを知ったときに、何故あんな切なそうな顔をするだろう、と。そもそも、あの村人どもを殺したのも、鬼たちにぬれぎぬを着せるためだけでなく、ヒトエを救うためだったとも解釈できるわけですし。
いつしか人を憎むようになってしまった彼ですが、その本心はやはり、「人間を傷つけるヤツは緩さねえ!」とずっと叫んでいたのではないでしょうか。
ああ、いろいろ想像していると彼が主役で一本映画が出来そう。それくらい、台詞や脚本以上に、あの役者さんの演技はいろいろな秘めた感情を想像させる、深いものだったと思います。
ついでに、本編の方の感想もいっとこ。
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2006/01/21
- メディア: DVD
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
明日夢くんとトドロキの「現状への不満」という状況がリンクしており、そこを中心に据えた成長ストーリーになっているせいで、やっぱりどうかするとトドロキくんが主役みたいに見えます(笑)しかし、太鼓祭りいいなあ。是非、ペット祭りにギター祭りもして欲しいところ。